9月末から対面授業で調理学実習Ⅱが始まりました。週に2回の実習でかなりハードな授業が10月末まで続きました。前期の授業に引き続き季節の食材の扱い方、切り方や塩分計算の復習、献立の立て方を学びました。また、今期は日常食の他に、季節の行事食や、出身地の郷土料理を献立して調理すること、和食のテーブルマナーの講習を行い供応食に理解を深めることなどを学びました。

1回目は日本料理で秋彼岸の献立:米の湯炊き法によるおはぎ作り(小豆あん、ずんだあん、きな粉)、吸い物を作りました。

もち米は吸水がおおいため炊くことは難しいのですが、うるち米を混ぜると炊くことができます。炊き水を沸騰させ米を加える湯炊き法という方法で、やや軟らかめに炊き上げ、飯はすりこ木でつぶし丸めて紡錘形に作り、小豆あん、ずんだあん、きな粉をまぶして3色おはぎをつくりました。小豆あんは豆から煮て作ったので時間がかかりました。

 4回目に和食・会席料理のテーブルマナー講習会(学外)を実施しました。献立には地場産の材料を使用した郷土料理を組み入れたもので、調理手法も日常食以上に手の込んだ料理を食しながら、会席料理の料理構成と食事マナーを学びました。

和食の食器は料理に合わせて様々です。材質は陶器、ガラス、木製など、色や形も違います。

講師の方の説明を受けながら食事をとります。初めはナプキンの使い方からです。

8回目に各自が作成した郷土料理の献立(1回目)の実習をしました。作成した献立に必要な食材・調味料の購入・準備を各班で行い、作り方についても各班で調べて作りました。できた料理の発表を行い、各地方の郷土料理の由来、特徴などを共有しながら試食を行いました。

1班:ひっつみ汁(岩手県内陸) 2班:芋煮(山形県村山・置賜)
3班:比内地鶏丼(秋田県北部) 4班:おくずかけ(宮城県白石)
5班:せんべい汁(青森県南部) 6班:五平餅(長野県中部)

9回目に正月料理;重詰め料理の献立の中から伊達巻、煮物、磯部餅(雑煮代わり)を作りました。黒豆は教員が作り装い方を学びました。

10回目にクリスマスディナーメニューの中から、Various canapés(カナッペ盛り合わせ)Roast chicken(ローストチキン)を作りました。

鶏モモ肉の下処理や調味料への漬け込み、オーブンで焼くのそれぞれに時間がかかりました。焼き上げたモモ肉をマンシェットで飾り盛り付けると、クリスマス気分が盛り上がりました。

11回目に実技確認を行いました。実技確認の課題はリンゴの皮の丸剥きです。リンゴのような球体の皮を薄く、途中で切れないように剥くのは、平面や直線的な食材を切るのと違って難しいのです。剥く場合、包丁はりんごに同じ角度で当て、もう片方の左手で上手にリンゴを回しながら包丁側に送らないと、厚い皮に剥けたり切れてしまいます。
剥いたリンゴは、皮も入れてシロップ煮にして、クロックムッシュと合わせて食しました。

リンゴの皮剥きの準備として、1~2個練習した人は15人、4個~6個は5人、7個以上2人、10個以上は1人でした。皮の長さが100cmを超えた人は7人で、この人たちの皮剥きは安定した包丁運びで薄く剥けていました。皮がぽつぽつと切れて、40cm以下の長さは6人いました。「剥く」操作は基本的な調理技術の1つです。丸い形の食材やでこぼこしたじゃがいもなどの皮が薄く剥けるように練習を積んでほしいものです。

春に学内に植えてある梅の木の実を砂糖と一緒に漬け込みました。夏にできた梅シロップを炭酸で割って梅スカッシュを作り味わいました。秋にゼラチンで固めて梅ゼリーを、授業の最後に、漬けた後の実の果肉を刻んでフルーツケーキを焼き、食して「梅」の香りや味を堪能しました。

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生文大通信

先輩が入学を決めた理由

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