食物栄養学専攻2年の「ライフステージ栄養学実習Ⅱ」の授業を紹介します。この授業では、様々な年代やライフスタイルに合わせた栄養管理を学びます。前半は、教員によるモデル献立の調理を体験し、後半は学生が献立作成と調理指導を経験します。教科書の例題を使い、年齢・性別、身体・栄養状態、生活スタイル、食習慣を評価して計画を立てます。

学生たちが取り組むテーマは5つで、「妊娠期(初期)」「幼児期(3歳児)」「児童期・食物アレルギー対応(乳・卵・小麦不使用)」「思春期・スポーツ選手」「高齢期・やわらか食」です。

 

最初は「妊娠期(初期)」チームの5名が担当しました。献立作成をし、材料を発注し(助手さんに依頼)、料理教室の講師として班員に調理指導する形式で進めました。

 

初めての発表だったこともあり、発注材料の確認の締切に追われたり、進め方に戸惑ったりしましたが、妊娠期に必要な葉酸や鉄をしっかり摂取し、楽しみになるような献立になっていました。

 

2番目は「幼児食(3歳児)」チームの6名が担当しました。にんじんを星や花の形にしたり、薄味で食材の味を引き立てる調理法を考えたり、子どもが好きな料理を取り入れていました。

 

献立作成の時から、幼児の体のサイズに合った量の加減や、嗜好、食べやすさを考慮するのが難しかったですが、天然の食材で手作りを心がけた、思いやりのある料理が提供されていました。

 

3番目は「児童期(食物アレルギー対応)」チームの5人が担当しました。ただ除去するだけでは担当教員からOKが出ず、乳・卵・小麦の代替食を取り入れる努力をしました。卵を使っていないマヨネーズ風の「マヨドレ」を遣ったり、シュウマイの皮を小麦粉ではなく米粉を使っていました。

 

卵の黄色が使えない分、かぼちゃ、トマト、にんじんで、赤や黄色の明るい色を出すように工夫していました。

献立作成に一番苦労したチームですが、その分、やりがいがあったようです。

 

4番目は「思春期(スポーツ選手)」チームの5人が担当しました。比較的、自由に献立を立てられ、効率よくビタミンC、鉄、カルシウム、たんぱく質を摂れる工夫がされていました。フルーツ、レモンスカッシュ、デザートなども取り入れられていて、元気がでる献立でした。

 

最後は「高齢期(やわらか食)」チームの3人が担当しました。見た目は普通食ですが、咀嚼力が低下していても肉を食べられるように、肉を加熱した後、ミキサーにかけて成型してから料理に使ったり、噛みやすいように野菜の切り方を工夫していました。

高齢者でも洋食を食べたい方、食べたい時もあるため、おしゃれなイタリア料理のコースや、カレー味のグラタンなどを取り入れていました。

学生たちは、3月に卒業し栄養士免許を取得しました。献立作成で困った時には、授業で学んだ自分や友だちの献立をヒントに、栄養面や嗜好面を配慮した、美味しくて元気がでる料理を提供してほしいと思います。

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生文大通信

先輩が入学を決めた理由

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