カラーユニバーサルデザイン(Color Universal Design)

~知っていますか?異なる色の世界~

 

 最近,SNS(Social Networking Service)のなかで発信力のある個人(インフルエンサー)の情報は,消費者の購買行動や企業のコミュニケーション戦略で最も注目されています。

 とりわけ,ファッションの領域では,情報伝達の手段として「色彩」が重要な役割を担っています。

 「色彩」の主な役割には,①さまざまな情報のなかから,必要な情報を見つけやすくするための働き(視認性・誘目性)②図形を認識しやすくするための働き(明視性),文字・数字などを読みやすくするための働き(可読性)そして,③たくさんの情報を混同することなく,区別・整理しやすくするための働き(識別性)があります。

 カラーユニバーサルデザイン(Color Universal Design)は,これらの役割を踏まえ,可能な限り多くのヒトたちに分かりやすい(伝わりやすい)配色について考えていくことが大切となります。

 「可能な限り多くのヒトたち?」

 色の見え方には,個人差があり,異なる色の世界(色覚多様性)のヒトたちがいます。公益財団法人日本眼科医会「色覚異常を正しく理解するために」によると,先天赤緑色覚異常の発生頻度は,日本人の男性では5%,女性では0.2%と推計しています。つまりそれは,日本人の男性は20人に1人,女性では500人に1人が,異なる色の世界(色覚多様性)のヒトということなります。

 これらの人々は,信号の配色や危険や警告表示の赤色などの認識が困難なため,日常生活に不自由さを感じています。

 「異なる色の世界のヒトたちには,どのように見えているのでしょうか?」

 今回の講座では,誰もが分かりやすい配色(配慮や工夫)について学ぶのに役立つサイト『TOYO INK 1050 +』から「色覚障がい」の疑似体験 ←(文字の部分をクリックすると表示されます)を紹介したいと思います。

 このサイトでは「1(P)型2色覚」「2(D)型2色覚」「3(T)型2色覚」での見え方の違いや困っていることを学ぶことができます。

 いま,この時間を大切にしながら,可能な限り多くの人に対して,より正確に情報を伝えていくための配慮や工夫(カラーユニバーサルデザイン)について学ぶことは,思いやりの心を育み,やがては自分の幸せにつながっていくと思います。

消費生活研究室      
UCアドバイザー 水谷 浩 

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