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学校法人三島学園
東北生活文化大学 東北生活文化大学短期大学部 学長
佐藤 一郎
 

「物を見る目の寸法」をこしらえ、みずからの感覚力と創造力を磨く

 

日本近代化の一端を担って、1896年に東京美術学校に西洋画科が設立されました。その初代教授である黒田清輝は、おおよそ次のように語っています。

 

「……石膏像とか人物をモティーフに写生しますから、その木炭デッサンは、一年や二年ぐらいでは見せられるほどのものができない。そのできないというのがいいのであって、初めからうまく見える画面を作ろうとしてはいけない。ただ、みずからの「物を見る目の寸法」をこしらえようと、手を動かすのです。そうすると「物を見る目の寸法」がだんだんと固まってきます。このように、目と手が連動してくると、すなわち修練が積み重なると、本格的な油画制作に進んでもスムースに描けるようになる。……」

 

このように、「見る」「描く」「見る」「描く」の繰り返しによって、学生一人ひとりの「物を見る目の寸法」が育まれ、確立されるのです。その結果、なにものにもとらわれず、自由に対象物がとらえられ、個々の創造力が十二分に発揮されるのです。「絵を描く」だけではなく、「漫画をかく」「彫刻を作る」「デザインをする」「茶碗をつくる」「糸を編む」「布を染める」「服を縫う」「料理をする」「子育てをする」といった生活と文化に関わる人間のあらゆる営みには、人間の感覚力と創造力の結びつきが重要です。

 

東北生活文化大学ならびに東北生活文化大学短期大学部は、その前身が仙台の地に設立されて、本年ちょうど百二十周年を迎えました。東北という地に、新しい衣食住の生活を探求し、そこに「美しく」生きる手立てをと、地域社会に有意な人材の育成に努めてきました。明治、大正、昭和、平成、令和と、いつの時代も人間としての主体性と創造性豊かな生き方を支援する姿勢が一貫して流れてきました。
大学家政学部「家政学科」はその良き伝統を生かし、「服飾文化専攻」では、服飾・被服を造形と科学の双方からとらえ、人間や社会、環境などとの関わりを学びます(家庭科教諭、衣料管理士、モデリストなど)。
「健康栄養学専攻」では、医療と福祉を視野に入れ、健康学・栄養学・食物学を学び(管理栄養士、登録販売者など)、現代社会の多様化、複層化に対応したカリキュラム編成を目指しています。
大学美術学部「美術表現学科」は、二年目を迎え、素描を基本に据え、さまざまな美術領域(日本画、油画、版画、彫刻、デザイン、アニメーション、木工、染色、陶芸、美術史をはじめ、壁画、ガラス造形、漆芸、漫画、ゲーム)の基礎を学びます。3年次からは「美術工芸」「デザイン・メディア芸術」の2コースに別れ、専門性を深めると同時にフレキシブルなカリキュラム編成を心がけています。
短期大学部生活文化学科「食物栄養学専攻」では、少子高齢化に伴う幼児から高齢者の健康と安全に配慮する栄養士の養成を目指しております。
また、「子ども生活専攻」では、社会環境の変化に対応し、子どもの食と栄養、保健と発達を学び、造形、音楽、体育のスキルを学び、保育士、保育教諭、幼稚園教諭の養成を目指しております。

 

学生一人ひとりが慈しみながら故郷の生活を振り返り、勉学に勤しみ、励み、これからの「みずから進む道」を見いだしてください。そして謹みながらお互い大学生活を楽しく過ごしてもらいたいと思います。

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