大学シラバスの手引き(PDF) 短大シラバスの手引き(PDF) シラバス トップページへ 本 学 ホームページへ

シラバス(公開版)

2026年度 

 
  地域工芸論
[ D-3-f-10-2-3 ]
 

 単位(総授業時間数+自習時間):2(30 + 60)
 対象学科:美表3年
 授業形態:講義 学期:後期 必・選:選択
 美術表現学科専攻科目
 佐 藤 雅 也

授業概要
 地域の工芸、伝統工芸、伝統的工芸、伝統産業などの歴史文化について、3つの視点からアプローチしていく。第1に近代日本の工芸の成立と展開についてである。ここでは、古器物保存、博物館、博覧会、殖産興業と工芸、美術工芸の登場、産業政策の分岐点と工芸、機械製工業の確立と工芸、民具、民芸、伝統工芸、伝統的工芸品産業の定義などについて考える。第2に旧仙台藩地域を中心に見る地域工芸の視点である。ここでは、仙台藩時代の手仕事から近代の工芸、職人、郷土の物産と工芸、仙台市是と工芸、徒弟制度、技能習得などについて考える。第3に職人技術の記録映像から現代の地域工芸を考える視点である。

授業の到達目標
 
学位授与の方針との関連
 
 工芸、美術工芸、伝統工芸、伝統的工芸品産業、民具、民芸(民衆的工芸)などの歴史的な用語の意味を理解すること。
 
 仙台地方や宮城県を中心に地域工芸の歴史的、経済的、文化的な意義を理解すること。
 
 映像記録や採集記録、文献・統計資料などをもとに地域工芸の担い手の視点から工芸の現在・過去・未来を理解し展望すること。
 

授業計画
 
内容 自習(事前・事後学習の内容)
 
1 はじめに(自己紹介、授業の進め方、評価方法、授業概要・目標・計画等)
Ⅰ 近代日本工芸の成立と展開
授業概要を理解する

 
2 1 近代日本の工芸と古器物保存、博物館、博覧会、殖産興業
(1)明治初年の古器物保存、古社寺調査、博物館・博覧会と殖産興業
(2)博物館
(3)博覧会

近代日本の工芸の成立と展開について理解する
 
3 2 「美術」「日本美術」「日本美術史」「美術工芸」概念の登場
3 「工芸」概念の登場
(1)「工芸」用語の意味と変遷
(2)明治11年(1878)刊『工芸志料』・明治21年(1888)刊『増補訂正 工芸志料』に記載された工芸

工芸、美術工芸、伝統工芸などの用語を理解する
 
4 (2)明治11年刊『工芸志料』・明治21年刊『増補訂正 工芸志料』に記載された工芸
4 帝国博物館の設置、古社寺保存法の制定
(1)1880年代、大和における文化財保護
(2)帝室博物館の設置、明治30年(1897)制定の古社寺保存法
(3)日本美術史(時代区分)の成立

明治の「旧慣」保存と工芸概念について考える
 
5 5 近代工芸の展開~殖産興業政策の分岐点と地域工芸
(1)『温知図録』による輸出工業(工芸)の振興
(2)1880年代『興業意見』構想と在来産業政策
近代日本の殖産興業と地域工芸について考える
 
6 (3)機械制工業の確立と工芸、民具、民芸、伝統工芸、伝統的工芸品産業
①工業と工芸、②民具、③民芸、④文化財、⑤伝統工芸、⑥伝統的工芸品産業
機械制工業の確立期以降の工芸について考える
 
7 Ⅱ 地域工芸の成立と展開~旧仙台藩地域を中心に~
1 地域工芸の歴史と文化
(1)仙台藩時代の手仕事
(2)近代仙台の手工業、工芸、職人の変遷
(3)郷土の物産と工芸
仙台地方の地域工芸の歴史と文化について考える
 
8 (4)仙台市の市是に見る産業振興と職人技術の改良、変遷
(5)近代工芸と徒弟制度、技能習得
仙台市是と工芸、徒弟制度、技能教育について考える
 
9 2 職人技術の記録映像から地域工芸を考える 
(1)住関連の工芸(大工、指物、左官、石工、畳刺、寝具製作、表具師等)・DVD上映予定『仙台タンス』(2009年制作、31分)
プラクティス①仙台タンスについて
住関連の工芸や仙台タンスについて調べる
 
10 (2)衣関連の工芸(染織等)・DVD上映予定『仙台の木綿染め』(1999年制作、28分)
プラクティス②木綿染めについて
衣関連の工芸や木綿染めについて調べる
 
11 (3)食関連の工芸(桶、堤焼、金網と曲輪等)・DVD上映予定『仙台の金網と曲輪』(2003年制作、29分)
プラクティス③桶作り、金網と曲輪について
食関連の工芸や桶、金網・曲輪、堤焼等について調べる
 
12 (4) 鍛冶屋(刃物鍛冶、鋸鍛冶、野鍛冶等)・DVD上映予定『仙台の刃物鍛冶』(2005年制作、22分)
プラクティス④刃物鍛冶について
鍛冶屋について調べる
 
13 (5) 柳生和紙と松川達磨・DVD上映予定『仙台の柳生和紙と松川達磨』(2005年制作、30分)
プラクティス⑤柳生和紙と松川達磨について
和紙、達磨について調べる
 
14 全体の補足とまとめ(レポート提出日) 授業内容を振り返り、要点をまとめる
 
15 補論 正月飾りと伝承切り紙「おかざり・きりこ・きざみもの」(レポート提出の予備日) 正月飾りと工芸について調べる
 

履修上の注意
予習、復習に努め、積極的に授業に取り組むこと。

成績評価方法・基準
授業内容をどの程度理解しているか確認するために、感想や意見などを記入するプラクティス(練習)を5回ほど行い(1回10点の計50点)、授業の中でフィードバックする。レポート課題「授業の内容をもとに地域工芸論の特徴について論述して下さい」の提出が50点満点で、合計100点で採点評価する。レポート課題は、1~2枚程度で第14回~第15回までに提出すること。

教科書
佐藤雅也『仙台の伝統工芸の歴史と現在』(国宝大崎八幡宮・仙台・江戸学叢書72、2022年)800円(税別)

参考書
授業内にプリント配布する。

備 考
必修
授業についての質問等は授業終了時に受け付ける。

 
Copyright © Mishima Gakuen All Rights Reserved.