シラバス

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シラバス（公開版）

2022年度　

食品学実験Ⅱ

[ A-3-d-04-2-1 ]

単位（総授業時間数＋自習時間）：1（45 + 45）

対象学科：食専１年

授業形態：実験　学期：後期　必・選：選択／栄（必）

食物栄養学専攻科目

永　沼　孝　子

授業概要

食品学実験Iで習得した化学実験における基本的手技を応用に用いる。本授業では、日本食品成分表に記載されている食品中の栄養素の数値がどのようにして算出されるのかを知る目的で、水分、脂質、たんぱく質、灰分、リンの各成分を食品から抽出して、定量分析を行う。これらを通じて、食品成分表の数値の意味、食品試料の扱い方、化学実験における実験の原理を理解させるとともに実験器具の扱い方、測定機器の使用方法、データのまとめ方、レポートの書き方を指導する。

授業の到達目標

学位授与の方針との関連

・食品に含まれる成分や栄養素の定量分析実験を通じて、分析化学、特に「定量分析」の基礎理論と基本操作を理解する。

３，６

・食品の構造や性質について科学的視点から考察する力を身につける。

３，６

・食品成分表に記載されている数値がどのようにして求められているのか、
実際に実験を行って原理と分析方法を理解する。

３，４，６

授業計画

回

内容

自習（事前・事後学習の内容）

食品中の一般栄養成分分析の説明、濃度計算小テスト

授業後に実験書を読み返す。計算問題の復習。

濃度計算小テストの解説
食品中の一般成分分析I 水分の定量（常圧乾熱法）

小テストの解答確認と誤った箇所の復習。
事前に教科書第6章の2とテキストI-1を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。

食品中の一般成分分析II 脂質の定量 (1)(ソクスレー法による脂質の抽出)
レポート(1)出題

事前に教科書第6章の4とテキストI-2を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(1)作成。

食品中の一般成分分析II 脂質の定量(2) (ソクスレー法による脂質の抽出および乾燥、重量測定)
レポート(2)出題

レポート(1)提出。
事前に教科書第6章の4とテキストI-2を読み返す。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(2)作成。

食品中の一般成分分析III 食品中のタンパク質の定量　(1)
ケルダール法の理論解説と実験装置の説明
タンパク質の酸分解　

レポート(2)提出。
事前に教科書第6章の3とテキストI-3を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。次回実験装置の確認。

食品中の一般成分分析III 食品中のタンパク質の定量　(2) （ケルダール法による水蒸気蒸留のトレーニング）

事前に教科書第6章の3とテキストI-3を読み返す。事後に実験結果のまとめとノート整理。
実験装置の使い方確認。

食品中の一般成分分析III 食品中のタンパク質の定量　(3) ケルダール法による水蒸留と中和滴定-1　(２班合同）

事前に教科書第6章の3とテキストI-3を読み返す。事後に実験結果のまとめとノート整理。2班で実験結果の共有と数値の確認。
実験装置の使い方確認。

食品中の一般成分分析III 食品中のタンパク質の定量　(3) ケルダール法による水蒸留と中和滴定-1　(２班合同）
前回と作業内容２班間で入れ替え
タンパク質定量実験のまとめ
レポート(3)出題

事前に教科書第6章の3とテキストI-3を読み返す。事後に実験結果のまとめとノート整理。2班で実験結果の共有と数値の確認。
レポート(3)作成。

食品中の一般成分分析IV 食品中の灰分の定量（直接灰化法）
レポート(4)出題
ノートチェック

レポート(3)提出。
事前に教科書第6章の6とテキストI-4を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(4)作成。

油脂に関する実験 I ケン価の測定と算出

レポート(4)提出。
事前に別途配布資料を読む。事後に実験結果のまとめと理論の復習。ノート整理。

油脂に関する実験 II ヨウ素価の測定と算出
レポート(5)出題

事前に別途配布資料を読む。事後に実験結果のまとめと理論の復習。ノート整理。
レポート(5)作成。

比色分析　（分光光度計の説明、色素溶液を用いた定量実験）

レポート(5)提出。
事前に教科書第3章の4を読み、比色分析の理論を理解する。事後に実験結果のまとめとノート整理。分光光度計の使い方確認。

緑茶中のタンニンの定量 I （標準溶液の調製と検量線の
作製）

事前に教科書第6章の9(2)とテキストIIIを読む。事後に実験経過のまとめとノート整理。検量線の理論の理解。

緑茶中のタンニンの定量 II　（緑茶中のタンニン量の測定
と算出）
レポート(6)出題

事前に教科書第6章の9(2)とテキストIIIを読み返す。事後に実験結果のまとめとノート整理。検量線の理論の理解。
レポート(6)作成。

食品の鮮度判定（米の鮮度）
これまでの実験のまとめ
レポート(7)出題
レポート(7)は第16回の試験時にコメントを付して返却

事前にテキストIVを読む。
レポート(6)提出。
実験の総括とノートの整理。
レポート(7)作成。

期末試験

実験の理論と計算問題に関する筆記試験

履修上の注意

　正当な理由のない遅刻・欠席は厳禁。白衣を着用し、器具、試薬の取り扱いには細心の注意を払う。実験室に不要なものは持ち込まない。実験では危険を伴うことがあるので、事故のない様に事前にテキストを読んで予習しておく。遅刻は3回で欠席１回とする。

成績評価方法・基準

　平常点（授業に臨む姿勢、実験に対する自主性・積極性）30%、レポート・ノートの内容の成績を合わせて60%，試験の成績10%の割合で評価する。評価の詳細については、初回の授業に配布するルーブリックに記載。レポートは必ず提出すること。未提出のレポートがある場合は、評価の対象外とする。レポートは提出の度に採点し、後日返却して授業内で解説を加える。

教科書

［食品学総論実験 -実験で学ぶ食品学-］［江角彰彦著］［同文書院］［2，400円＋税］
＋授業内容に即した独自作成テキスト（冊子体）（食品学実験Iに同じ）

参考書

必要に応じて資料を配布する。（実験時配布）

備　考

都合により授業計画の順番を変更することがある。
質問については、実験中随時またはオフィスアワー（曜日時間は掲示で確認）に受け付ける。
なお、「授業計画の内容」中、自習の項目における「教科書」は上記の出版物、「テキスト」は独自作成テキストを示す。