この度、私ども学校法人 三島学園 東北生活文化大学 生活美術学科では、文部科学省が公募した 平成19年度 社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム委託事業に「アートな職人育成プログラム」を提案し、選定、採択されました。
 本プログラムは、アートに少なからず関心をもっている若者層(ニート、フリーター、離職者等)に、彼らの感性を自ら創造・表現するアート活動を通して、<ものづくり>に発展させ、<ものづくり>を通して、地域に伝承された技能のすばらしさを感じ、職業として志向させることを目標としたプログラムです。
 募集定員は約10名と少人数ではございますが、本プログラムの内容をより多くの方に知っていただき、これから職人を目指す若者達へのご支援へと繋がれば幸いです。

※委託事業期間は平成22年3月まで



 本プログラムの特徴


●本学教員による基礎からの美術
 美術に関わる基本的な知識や考え方の講義・造形の基礎となる美術演習・本学の施設を使用した美術実習等

●現役の職人等による基礎からの実技指導

●学外での現場見学や教養を深める講話(1〜2ヶ月に1回開講予定)

●受講料無料
 ※講座で使用する材料代と保険料は別途徴収します

●募集定員は10名程度の少人数制

●受講期間は一ヶ年を基本とします

●講座は土曜日の昼間と平日の夜間を中心に行います。(平日の昼間に開講するものもあります) 


 受講資格(平成21年度)


 20歳から35歳までのニート、フリーター、離職者等であり、専門学校、短期大学卒業以上の資格を有する者


 事業の趣旨


 ものづくりを専門とする職業人のことを「職人」とよび、最近では手仕事による産業の専門職だけではなく、機械やデジタル機器、さらに教育職やサービス業においても使用されています。若者から専門的な「職業」としての憧れはもたれるものの、徒弟制への不安、安定した収入への不安などから後継者不足が叫ばれて久しい現状です。そうした中、伝統工芸品などの産業をもつ地方自治体では、独自に公共職業能力開発校などにおいて、後継者の育成を図っているようです。宮城県においても宮城名工会等がものづくり学習、技能後継者の育成などの技能振興事業を支援しています。しかし、若者層への理解・啓発に関しては、本学科が貢献できる余地があるものと思っております。
 多くの若者はアートに少なからず関心をもっているのではないかと考えられます。それは自ら制作することだけにかかわらず、アートな感覚を最大限にいかして、雑貨や衣服などで自分たちの周囲を埋め尽くすほどです。そこで本学では彼らの感性を自ら創造・表現するアートの活動を通して、<ものづくり>に発展させ、<ものづくり>を通して地域や技能のすばらしさを感じ、職業として志向させることができると考え、プログラムを立ち上げました。<ものづくり>に関わる技能後継者の育成に寄与できるプログラムであると同時に、アートに関心をもつ若者たち(ニート、フリーター、離職者等)の学び直しのためのプログラムともなっております。


 事業の内容等

 本学生活美術学科に所属する教員と、宮城仙台で活躍する高度な技能を伝承する職人(宮城名工会等)とで、アートな職人を育成するプロジェクトです。主として<ものづくり>に関心をもつ、短大卒程度のニートやフリーター、離職者等の若者層を対象としたものです。本学科は、「生活と美の融合を志向し、現代の生活文化に寄与しうる独創性豊かな創造者と指導者の育成をめざす」という教育理念のもと教育・研究活動を行ってきました。本プロジェクトでの本学科の役割は、これまでの経験と人材を活かし、アートに関心をもつ若者たちが<ものづくり>の楽しさやおもしろさに気づき、主体的に表現活動に取り組む環境を整えることです。そして、若者たちが実際に職人からその技能を学習・研究する活動を支援することも必要であると考えております。職人(宮城名工会等)の役割は、必要に応じて「職人」を講師として派遣し、伝承されてきた高度な技能を、若者たちに経験を通じて理解させ、職業として志向できる支援を本学科と共に行うことです。本プロジェクトに参加する若者には、アートを通じて<ものづくり>への関心を深め、職人を通じて技能を学び、職業としての<職人>を志向することを期待しております。


※「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム委託事業」とは…
 社会人の「学び直し」のニーズに対応するため、大学における幅広い教育研究資源を活かした学習プログラムを開発実施することにより、学び直しに資する優れた教育プログラムの普及を図り、再チャレンジを可能とする、柔軟で多様な社会の実現を目指すことを目的とする文部科学省委託事業のことです。


 お問合せ先


学校法人 三島学園 東北生活文化大学 アートな職人育成プログラム 事務局
〒981-8585仙台市泉区虹の丘1-18-2
TEL /FAX 022-272-7529
E-mail art-s@mishima.ac.jp
担当:大江寿枝・岩渕ゆかり